雨の日には雨のお茶を。晴れたときには晴れのお茶を。

アーネスト・ヘミングウェイの小説「老人と海」に登場する漁師サンチャゴは、朝食の代わりに一杯の熱いコーヒーを飲んでから、朝霧に包まれた湾へ舟を漕いで漁へ出ていく時もありました。

岡倉天心は「茶の本」で現在を永遠とする美の経典を描きました。

シルクロードをアジアからヨーロッパへ向かっていくと、お茶は“C”から“T”へと変化していきます。アフガニスタンのあたりでは、今でも道端で火をおこし、お茶を淹れ始めると、そのまま自然発生的に人が集まり、野点のお茶を楽しんでいるようです。

お茶を飲むというのは、気軽に一人でも楽しめ、その一方、人と人との交流に欠かせないものでもあるようです。

安東もコーヒーを好んで飲むようです。新しい場所にいくと必ずと言っていいほどコーヒーを飲める場所を見つけては毎朝をそこで過ごす時間をもっているようです。

この絵は安東が学生時代に描いたもの。絵が完成したあと、モデルとなった人物にそのまま渡したのでしょう。当時は多分、このようにピアノの前に座ってポーズをとってもらったんだと思います。

画廊では見えたお客様へ茶と菓子を用意しています。コーヒー、緑茶、ハーブティー。お好みを言ってください。コーヒーも四つほどロースターの豆をその時の気分で整えています。ハーブティーは栽培でなく、野生に生えているものを天日で乾燥させたものを揃えました。菓子もふくろう画廊のために考案いただきました。

レイモンド・チャンドラーの小説「長いお別れ」でフィリップ・マーロウはこう言っています。「熱いコーヒーは血になる。」

珠玉の絵画を愉しんだあとは、一杯のお茶でくつろいでいただければ。

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