

ブルーベリーが好きなので、スーパーで見かけるとかならず買うのです。そんなことを知り合いに話していたところ、大町の方にブルーベリー狩りができるところがあるよと教えていただいたので行ってみました。雨なのにね。
市川霊園の方から行くと大慶園の交差点を左に入り、動植物園の前を通り過ぎてすぐ右側にありました。駐車場にクルマを駐めて入っていくと、優しい顔のおばちゃんがいました。できますか?と尋ねると、生憎の雨だから食べ放題はやっていないの、ごめんね、でも、摘みたてはあるから。ということで、食べ放題は後日改めてということにして、摘みたてをいただきました。でもさ、ブルーベリーってどうやってなっているのか知りたかったし、畑の様子を見たかったので「見てもいいすか?」とお願いしてみたら、そこのお父さんが案内をしてくれることになりました。
ブルーベリーは一本一本、木によって味が違い、実の付き方も種類があり、なにより苗木を買ってきても、実際に実が付いてみないことには美味いか不味いかもわかんないのよ、ということで、丁寧に一つずつ味見をさせてくれました。こうやって一年間、文字通り手塩にかけて育て、収穫できるのは今時期の梅雨時。雨に濡れちゃうと味が薄くなり、そのまま実は落ちていく。そして一つずつ手で摘み取っていくので手間がかかる。ブルーベリーがなぜ安くないのかが少しわかりました。
ブルーベリーファームしばやまには樹齢二十年からなるブルーベリーもあり、それも味見をさせてくれました。感慨深い味でした。苗木から育てても収穫できるようになるまではしばらく時間が必要で、大変ですねと言ったら、農家なんて大抵そんなもんよ、と、覚悟とも心構えとも言える答えが返ってきました。
案内をしてくれたおじさんも、受付にいたおばさんも、本八幡あたりでよく見かける厳しい顔をした人たちとは違う、柔らかな、温かい表情をしていたのがとても印象に残りました。