ハバナの街でヘミングウエイを巡る。
というわけで、今日はヘミングウェイ巡りをすることにしました。
日本語表記だとアーネスト・ヘミングウェイと音を綴るけど、スペイン語の音を聴いているとエルネスト・エミングウエイと聴こます。ラテン語をルーツに持つロマンス言語系は “H” を発音しないからそうなるらしい。イタリア語もフランス語も “H” を読まないし。
まずはタクシーでヘミングウエイが暮らしていた家へと向かいます。
もちろん今は本人不在なので博物館として公開されているだけですが、この時は家の中へは入れませんでした。湿気の多い季節は家の中の物が傷みやすいのですべてを閉めきっているので管理者以外は立ち入りできないのだそうです。
なので仕方なく窓から中を覗いてみます。
ここは書斎でタイプライターがあります、ヘミングウエイはここで立って執筆をしていたということです。足元にはマットが敷いてありました。
タイプライターの後ろには大量の酒瓶。ヘミングウェイは酒飲みだと聞いていたけれど、これは少し誇張してる気もします。
このときは9月でまだ夏の名残があり湿気も多く早々とハバナの街へ戻り、ヘミングウエイがハバナで滞在していたホテルへと向かいました。ここがホテル、アンボス・ムンドスのヘミングウエイお気に入りの部屋からの眺めです。向こうの端に見える辺りにはマーケットが立ち、いろいろと愉しい取引が行われているらしいです。
タクシーを降りてかなり歩き(ハバナ旧市街のこの辺りはクルマ、自転車、バイクは立ち入り禁止の区域)いいかげん喉も乾いたので、ラ・ボデギータ・デル・メディオというヘミングウエイ行きつけのバーでモヒートを飲んでみました。
グラスにミントの葉をこれでもかと入れてマドラーで潰し、そこへ砂糖とラムと氷を入れ、炭酸水を注ぐ。シェイクはしないのだ。
美味い。
キューバの気候にあっていて、いくらでも飲めちゃう。キューバにいた時はクリスタルという地元のビールとピニャ・コラーダ、それにモヒートしか飲んでいませんでした。地元の人に言わせると「変わってるな」ということだったのだけど。
ちなみにキューバへ行ったらクリスタルというビールは大変お勧めです。オリオンビールのように爽やかで美味しい。
ハバナで飲んだモヒートのあまりの美味さに日本へ帰ってきてからも店で飲んでみたのだけど、どうもしっくりこない。なんか足りない、と、考え、思いついたのは、キューバの暑さと湿気、それに空気と太陽が必要なんだなと思いました。
イタリアで美味いと思ったワインを日本で飲んでもイマイチなのと一緒で、そこの土地の空気と水と人、そこで採れた材料がカラフルに綾なして美味いのだと思います。曰く、豆腐とワインに旅をさせるなというし。