というのは嘘です。
昔、むかし、そのまた昔の、大昔。
まだまだ航空券が高くて、ヨーロッパに行こうものなら往復で70万円とかだった頃。
アエロフロート イリューシン62型という飛行機に乗りました。
もちろん、直行便ではなく、必ず、ソ連(まだロシアでなかった)のどこかの空港で一旦停まり、一回、全員飛行機から降ろされ、ちんたらとパスポートコントロールを通り、待たされ、また乗り、という頃のソ連にはサービスという言葉はなかったかもしれません。
そして他所の国で燃料を入れると高いから、ソ連は自国で入れるんだよ、そのために一度自国へ降りるんだ、という噂も聞きました。
ソ連の空港のお手洗いの紙はトレーシングペーパーみたいにザラザラで厚く、でも、コーヒーはやたらに美味しくて、パンも美味くて、そういや壁が崩れる前の東ドイツもやたらにパンが美味しかった記憶があるのだけど、東欧圏というのはパンが美味しいのかもしれません。だから日本ではパンは食べません。
でもハンガリーのご飯はまずかった。
深夜に這々の体で長距離運転で到着した我々に提供されたのは脂身だらけのヴィーナー・シュニッツェルに、付け合せがくさってんじゃねーのか、これ、というようなザウアークラウトと丸ごと一本のきゅうりの酢漬けでした。
そして、キューバ、少なくともわれわれが肌で体験した限りにおいては、サービス満点です。
た・と・え・ば。
これは泊まっていたホテルの部屋ですが、出かけて帰ってくると、こういうイタズラがされていて、毎日、ホテルに帰ってくるのが楽しかったです。
部屋を片付けてくれる人は毎日違う人なのかもしれないけれど、御礼の手紙を書いてチップと一緒に置いておくと、必ず返事の手紙が部屋のどこかに添えられていました。
もちろん、われわれは英語かイタリア語のどちらかで書くのだけど、だってスペイン語わかんないしね、返事はきっとスペイン語でした。でも、なんとなく、わかるのよね、そんなに混みいったやりとりはしないでしょ。
さて、これはなにかというと、ご覧のとおりのものです。
なぜここに出てくるのかというとスーツケースに入れてキューバまで持っていったのです。
どうしてかというと、とあるキューバのガイドブックに「キューバにはトイレはあるが紙がない、だから尻を拭きたければトイレットペーパーを持っていくべきである。」と記してあったからである。
だが、それは嘘だった。
少し考えればわかるのだが、じゃあキューバの人たちはお手洗いの時にどうしているのだ、ということだ。オイルショックじゃないんだからさ。
ローマ帝国の時代じゃあるまいし、まさか濡らした海綿で尻を洗うわけでもあるまい。
そして、これだけの量のトイレットペーパーはとてもかさ張る。手に入る一番でっかいスーツケースの半分のスペースを使ってしまうのだ。
どういう計算でこの量になったのかというと、まあ、大は小を兼ねるというか、残りを気にしてちびちび使うより、余ったほうが気が楽でしょ、万が一ということもあるしね、と、いうことです。
だからこの紙は帰るときにキューバで知り合いになったタクシードライバーにあげました。
もらった方もびっくりだよ。
なにこれ? ってなっちゃって、
ご覧のとおりですが、なにか?
日本から持ってきたか?
そうなんだよ、、、、
なんでまた?
実はカクカクシカジカ。。。。。
まさか!
キューバのトイレ、ホテル、レストラン、そこら辺の公衆トイレ、全てに紙はきちんと備え付けてあります。
ご安心ください。
紙の質もいいよ、ソ連時代のチェレメチボ空港のお手洗いにあったトレーシングペーパーのようなザラザラではない。
ちなみに我々がいつも泊まっているのはハバナ旧市街にあるテレグラフォというホテルです。目の前にバス停もあり、水やタバコなどの雑貨を扱っている店もすぐそばにありとても便利です。