前口上 リレー小説「はんなり」をはじめます

憚りながら、リレー小説をここで連載していきます。

書き手は二人、交互にリレーで書く予定です。


主人公は「俺」と「奈津美」、この二人の恋に堕ちる様、心象と物象の交わり、それが彩なす混沌をすこしずつ記述しています。結末は未定、のみならず、こうなって欲しいと書いた展開を受けた書き手が意図的に裏切る、という、ことまであるので、ドキドキはらはらしているのは俺と奈津美の他に書き手の二人でもあります。


自分だったらこんなことしないだろうなということも「俺」にさせちゃったりしていて、どうも無責任になりつつもあるのですが、人は困難なときほど高潔になれるのだ、ということで、まぁ、大目に見てください。


いつまでつづくのかは、わかりません。


飽きるまで続けるだろうし、そしたらまた新しいテーマをもって書くかも知れません。気まぐれで始めたので終わりも気まぐれです。はじまればそれは必ず終わる、これは現実も作り話も同じかな、と。


そんな気まぐれを、なんで公開しているのかというと、励みとしてオーディエンスが欲しいからです。書き始めた当初は二人の間でメールでやりとりをしていました。


書き手の一人は大学生。


来春卒業予定で就職も難なく決まった前途多難(前途洋々ともいうが)な男子です。彼は京都在住。


もう一人は不惑を超えて脱サラして広告会社を営んでいる、ヒマなんだか忙しいんだか、本人もよくわかっていないオッサン。


二人の間の年齢差は親子のそれほどもあり、その間に横たわるミゾは暗く深いか、あるいは男同士、なんのためらいもなく共感できるのか。そう言うことも楽しみの一つです。


ふたりとも渾身の力を込めて綴っているので遅筆になるかもしれません。どうぞ末永く俺と奈津美の未来と将来を見守っていただけるとありがたいです。